K駐在所


↑ この建物のイメージを考える時一番に意識したのは人々にとって親しみやすいことと、この地域のシンボル的な位置づけを持たせることでした。

山々に見立てた曲線の屋根
斜め上より屋根の重なりが我ながらかっこいいですね。
 少し上からの写真です。 基本的に上から見る人はいないはず(!?)ですが、バランスよく写ったので載せることにしました。 丸い銀色の部分は当初ガラスでしたが、予算と使い勝手でステンレスの鏡面仕上げに変更になりました。 実は、この丸は山から登ろうとする太陽をイメージしています。

周囲を山々に囲まれ美しい自然の中にたたずむ駐在所です。 1級河川である揖斐川が山々を縫うように流れ、その川に沿って整備された県道は観光客やスキーヤー等、他の県からも多くの人々が利用します。 そんな県道の通りにある駐在所の建て替え工事でした。

 少し時間が経って植栽も葉をつけています。 風の便りでお洒落になったとか、以前より気軽に立ち寄れるようになったと聞きました。 プランの時に思い描いたイメージが周りの人々の反応となって現れる・・・これほどうれしいことはないですね。  (*^。^*)  

植栽も少し色づいて・・・
 出入り口等にはひさしを付け雨や雪が振り込まないように考慮してあります。 住宅等で見られるよりもひさしの出が長いため雪の重さに耐えるように壁からボルトで屋根を吊り上げています。 ボルトもデザイン的に軽く見せるようにできるだけ細く仕上げています。 屋根は全他に先端を細く見せるために雨どいの形状を三角形の物を選択しています。  
駐在所側の入口・・手前は車庫です。
 植栽は好き嫌いが分かれる所ですが季節によって色づく草花は建物の印象にも大きく影響しますよね。 花壇はブロックではなく、この建物で使用された構造材に塗装を施した物を使用しています。 残材の再利用!? ・・・枕木は値段が高いので予算の削減にも貢献しています。
枕木に見えますが実は・・・
 目隠しの役割を持たせた塀も柔らかい曲線としています。 四角い穴はデザインはもとより風の吹き溜まりをなくす意味もあります。 生ごみ等を置いても臭気がこもらないように配慮しました。 表面は小ハツリ仕上げで凸凹の表情がコンクリートの硬さを和らげています。
 屋根の柔らかい曲線は見た目も優しい雰囲気になっています。 少し背の高い方では湾曲集成材を使っています。 最近ではいろいろな形状を作ることができさまざまな建物にも使われるようになりました。  外壁の腰部はサイディングで木目のような柄がありよろい張りの様なデザインの物を選んでいます。

建物の陰影が表情を豊かに表現

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